榊美麗のためなら僕は…ッ!! 第3話
2010/07/31/Sat
「榊さん、あっさり付き合っちゃった。」
「‥ま、そうね。」
「榊さんが十九歳で立花さんが十四歳。すると二人の年齢差は五年で、五年くらいべつにどうでもいっかなと私も思うけど、でも学校というものがあるおかげで、このくらいの時期における年の差は、あんがい大きな要因になっちゃう気がするかな。ありがちな例を持ち出すと、デートのお金とかどうするんだろう。割り勘なのかな?」
「下世話な話だけれど、どうなのでしょうね。これが二十代以上の交際における五年の年の差であれば、問題などそうそう思いつかないのでしょうけど、中学生と大学生の関係性でとなると、なかなか答えにくいかしら。実際の経験がないと、特に。」
「ということで思い出すこと、その一。‥塾で講師などをしてる学生で、こうなんていうのかはっきりいっていいのか迷うけど、中学生が好きな人がいるもので、そのうちのある人は講師をやめたあともある生徒とプライベートな付き合いをしていて、それを可能にしているのは単純に気配りと感性がすぐれているということ、それと最大の要素としては、お金がある、ということなのだと思う。いってなんだけど、中学生くらいなら当然お金がないわけで、そしてどういった局面にせよ、顔がよくて権力があってお金があればもてるもの。‥なんだかけっこうよろしからぬことをいった気分。やばいかな。」
「いけない話ね。‥しかし榊さんってそういうタイプでもないでしょう。立花くんだってそういう人ではないでしょう。どちらかというと、榊さんは、ピュアすぎて困るタイプよ。」
「ピュアだよねー。真剣に告白したら、私でもオッケーしてくれたんじゃないかな?」
「‥はてさてね。」
「でもそう思うくらいに今回の榊さんは呆気なく立花さんの掌中に陥落しちゃって、長年、榊さんのことを見守ってる読者のひとりとしては不安になっちゃう! ‥といったところで思い出したことその二。‥知りあいのとある男性に、これはまちがいなくヒモの才能があるなって思える人がいて、その人は能力はそれなりにあるのに夢見がちで見ていて危なっかしくて、側にいると守ってあげなきゃって気分にさせられる、そういった魅力というか素質を秘めた人。‥その人は二十代そこそこだけど、三十過ぎの見た目いかつい男性も、自然と世話を焼きたい気分にさせられるってこといってたから、その方面の素質は十分かも。」
「いやなんかその話やばい雰囲気がするけれど。」
「私も一回そんな気分になっちゃったので、これはやばい。それはあるパーティの席だったんだけど、ナイフの扱いが下手くそで、もう私が切りますから引っ込んでてください!っていっちゃった。」
「‥ま、ヒモになるには才能がいるのでしょうね。というのも、多くの男性はヒモであることに耐えられないでしょうから。」
「食べさせてもらってるって状況に卑屈さを覚えちゃうんだろうね。でもヒモを養う女性のほうからすれば、食べさせてあげてるってこと自体は悪でもなんでもなくて、むしろそこに卑屈を覚える弱さ、自意識の強さのほうにかわいくないって思っちゃう。母性本能というものは、実に厄介。」
「で、榊さんもそこにやられてしまう人かしら?」
「私にはそう見える。野乃さんの例といい、榊さんはだめな人に惹かれる人。優秀な人なんだけど、いや優秀な人だからこそ、性格にそういった落し穴があるのかもしれないかな。それが悪いとは思わないけど。」
「はてさてね。‥ま、そういった意味ではこれから精神的につらくなるのは、美麗よりも立花くんのほうなのでしょうね。純真な二人の組み合わせは、見ていてちょっと不安にもなるかしら。どう転ぶでしょう。楽しみよ。」
「‥ま、そうね。」
「榊さんが十九歳で立花さんが十四歳。すると二人の年齢差は五年で、五年くらいべつにどうでもいっかなと私も思うけど、でも学校というものがあるおかげで、このくらいの時期における年の差は、あんがい大きな要因になっちゃう気がするかな。ありがちな例を持ち出すと、デートのお金とかどうするんだろう。割り勘なのかな?」
「下世話な話だけれど、どうなのでしょうね。これが二十代以上の交際における五年の年の差であれば、問題などそうそう思いつかないのでしょうけど、中学生と大学生の関係性でとなると、なかなか答えにくいかしら。実際の経験がないと、特に。」
「ということで思い出すこと、その一。‥塾で講師などをしてる学生で、こうなんていうのかはっきりいっていいのか迷うけど、中学生が好きな人がいるもので、そのうちのある人は講師をやめたあともある生徒とプライベートな付き合いをしていて、それを可能にしているのは単純に気配りと感性がすぐれているということ、それと最大の要素としては、お金がある、ということなのだと思う。いってなんだけど、中学生くらいなら当然お金がないわけで、そしてどういった局面にせよ、顔がよくて権力があってお金があればもてるもの。‥なんだかけっこうよろしからぬことをいった気分。やばいかな。」
「いけない話ね。‥しかし榊さんってそういうタイプでもないでしょう。立花くんだってそういう人ではないでしょう。どちらかというと、榊さんは、ピュアすぎて困るタイプよ。」
「ピュアだよねー。真剣に告白したら、私でもオッケーしてくれたんじゃないかな?」
「‥はてさてね。」
「でもそう思うくらいに今回の榊さんは呆気なく立花さんの掌中に陥落しちゃって、長年、榊さんのことを見守ってる読者のひとりとしては不安になっちゃう! ‥といったところで思い出したことその二。‥知りあいのとある男性に、これはまちがいなくヒモの才能があるなって思える人がいて、その人は能力はそれなりにあるのに夢見がちで見ていて危なっかしくて、側にいると守ってあげなきゃって気分にさせられる、そういった魅力というか素質を秘めた人。‥その人は二十代そこそこだけど、三十過ぎの見た目いかつい男性も、自然と世話を焼きたい気分にさせられるってこといってたから、その方面の素質は十分かも。」
「いやなんかその話やばい雰囲気がするけれど。」
「私も一回そんな気分になっちゃったので、これはやばい。それはあるパーティの席だったんだけど、ナイフの扱いが下手くそで、もう私が切りますから引っ込んでてください!っていっちゃった。」
「‥ま、ヒモになるには才能がいるのでしょうね。というのも、多くの男性はヒモであることに耐えられないでしょうから。」
「食べさせてもらってるって状況に卑屈さを覚えちゃうんだろうね。でもヒモを養う女性のほうからすれば、食べさせてあげてるってこと自体は悪でもなんでもなくて、むしろそこに卑屈を覚える弱さ、自意識の強さのほうにかわいくないって思っちゃう。母性本能というものは、実に厄介。」
「で、榊さんもそこにやられてしまう人かしら?」
「私にはそう見える。野乃さんの例といい、榊さんはだめな人に惹かれる人。優秀な人なんだけど、いや優秀な人だからこそ、性格にそういった落し穴があるのかもしれないかな。それが悪いとは思わないけど。」
「はてさてね。‥ま、そういった意味ではこれから精神的につらくなるのは、美麗よりも立花くんのほうなのでしょうね。純真な二人の組み合わせは、見ていてちょっと不安にもなるかしら。どう転ぶでしょう。楽しみよ。」