2008/12/10/Wed
博麗幻想書譜『あと、編集さんからとあるサークルの同人のアニメに関して、個人的にどうなのかとの連絡を受けました。
東方ではゲームではあえてキャラに声を当てていないので、著名な声優さんを使われると公式と勘違いされるのではないかと心配とのこと。
確かに、基本的に同人であれば何を作っても問題無いですが、余り騒ぎが大きくなってしまう事はうちとしてもサークルさんとしても良くないことかと思います。
特に、アニメだとメイン層がゲームを遊んでいない層になってしまうと思いますので、公式と勘違いする可能性が高くなることが懸念されます。
他の二次創作も同様ですが、
・非公式(ファン作品)である事が手に取った全ての人にちゃんと伝わること
・度を過ぎた宣伝(特に東方が何なのか判らない人に向けての宣伝)を行わないこと
・流通を制限すること
あたりに注意して頂ければ、混乱を避けられるかと思います。
そんな感じで楽しい創作を続けて頂きたいです。』
「これなのだけど。たぶん、ぜったいに、無理。もう二次創作のほうが規模が大きくて影響力つよいから。‥というのもたまたま私が東方好きだよーということでさいきんいろいろ人と話しする機会あったけど、東方がそもそもSTGということ自体、知ってる人あんまりなかった。東方の音楽のファンですっていっても、それがもとはゲームの音楽だってことがわからない。それくらい二次創作のほうが影響あって、そこから入ってく人がメジャーなんだなって思った。だからもういろいろ、限界じゃないかな。これ以上の肥大化が何をもたらすか、ちょっと私には見えにくい。」
「ヴォーカル曲があるとなんかそれだけでオフィシャルだと勘ちがいしてしまう人もいるものなのよね。ま、それが無知だということを責めたり、ニコニコ動画がどうだとかいうのは簡単なのよ。がしかし現実は、そういった言葉や意見は影響をもたない。そしてそういったあくまで原作の派生に作品があろうと、派生のほうが主流になってしまうのだとしたら、そこからオリジナルに目を向ける労を省かない人というのがどれくらいいるかは、ま、いささか疑問なのよ。もちろん、すでにどうこうするにはむずかしい段階なのでしょうがね。」
どうもお久しぶりです。
処女絡みの記事での紹介ありがとうございます。
元々、神主は「東方が人気出るような作品だと思ってなかった」的なコメントをしていらっしゃたような気がします。
本人は「緊張感のない連中の緊張感のない話」と捉えてたらしいですが、儚月抄の「バトルが面白くない」「ギャグについていけない」などの一部の反応を見ると東方=シリアスとして捉えてる人も多い気がします。
多分、BGMがカッコ良すぎるんですよね。キャラの設定もシリアスですし。
だからこそ人気が出たのでしょうけど……ねえ。
2008-12-11 木 18:08:56 /URL /神尾そら /
編集
>神尾そらさん
どうも。
二次創作はいろいろな形があってはいいと思いますが、あのアニメの声優の面子はな、という印象はあります。
今回のZUNさんの日記で肝心なのは「度を過ぎた宣伝を行わないこと」だと私は思っていまして、これが現状まったく守られていないだろうし今後も効力を発揮することはないだろうと考えます。
というのも、ニコニコ動画などの特徴のひとつ著しい点は何かといえば、そこは創作発表の場であると同時に宣伝もシステム的に兼ね備えているところ、だと思うのです。
そして同人の範囲で活動しようとしている東方STG本家のほうは、積極的な宣伝に赴くことはありませんから、ますますこのバランスは片寄っていくだろうと思います。
なぜ東方が人気があるかは、ほんとになぜなんでしょうね。
これがさっぱりわからない。私にもわからないし、ZUNさんにも合点が行かない部分もあるでしょうし、後々よく考察されるべき課題であるのでしょう。
2008-12-11 木 18:29:13 /
URL /石田麦 /
編集
改めて石田さんの東方記事を軽く拝見しましたが、なかなか興味深い記事でした。
「何故、東方は人気があるのか」的な部分は色んな意味で永遠の課題ですよね。
私の持論ですが、東方がかけ離れた人気を要してり理由の一つとして「作者が雑魚ボスとして設定したはずのキャラにすら人気がある」という部分が少なからず影響してるんじゃないかなと思ってます。
3面ボスくらいまでの序盤ボスは「霊夢や魔理沙に倒されるだけの存在」として設定されてるような気がします。
それでもキャラ設定が、ちゃんと「幻想郷の住人」してる事や「個別BGM」を与えられてる事もあって、「ただのやられ役」に留まるキャラが殆ど居ないと。
三月精や儚月抄(REX・キャラメル)を見ていて思うのは、やっぱり基本的に出番が多いのは「後半ボス」なんですよね。
咲夜レミリアパチェや妖夢幽々子に紫、文など。
あくまで「主要キャラ」と「雑魚ボス」は線引きされてると思うんですが、「雑魚ボス」も東方キャラとして認識されている。
それが東方の恐ろしい所だと思うんですよ。基本的にみんな幻想郷の住人として認知されている。
去年くらいから東方と距離を置いて付き合ってたんですが、風神録・緋想天・地霊殿といった近年シリーズのキャラが「東方キャラ」として界隈に認知されていくスピードがケタ違いだったなぁと思いました。
風神録や地霊殿なんか、いつの間にか当たり前のように東方キャラとして馴染んでいる。
それは「幻想郷の住人」として矛盾なく設定されてるからじゃないかなと思ってます。
逆に言うと比良坂版1巻が出る以前の三月精は、あまり界隈に受け入れられてなかった記憶があります。
初期の三妖精は、三匹だけで完結してて私はいまいち幻想郷に馴染んでるように見えなかったんですよね。
うどんげ回くらいから「既存キャラと絡ませていかないと話が作れない」と神主が割り切ったらしく、ここでようやく「幻想郷の住人」として認知されるに至って少しは市民権を得たのかなと思います。
同じ事を綿月姉妹にも言えますね。彼女たちは今のところ、幻想郷と接点が全くありませんから。
「幻想郷外で暮らしてる存在」とかは結構居ますが、(冥界の妖夢&幽々子、地獄の映姫、天界の衣玖&天子、地底組etc)基本的に最終的には神社で霊夢と酒を呑んでるから行き気が出来る。半ば幻想郷の住人と言える。
でも綿月姉妹は今のところ、幻想郷と接点がある訳じゃないですからね。
まあ今の流れだと「幻想郷と月の世界に繋がりが生まれました。神社で綿月姉妹と玉兎たちを呼んでお酒を呑みました。めでたしめでたし」という締めになりそうな気もしますけど、もしそうなれば二次界隈でも認知されるキャラになるんじゃないかなと予想してます。
中巻でコミックス派の人にとっても、ようやくキャラが見えてきましたね。上巻では本当に顔見せ程度でしたから。
ちなみに「コミックス派に向けての顔見せ」すら出来なかったのが、かんなぎの大東だと思ってます。
彼が初登場した6巻は、問題のナギ彼氏設定が判明する問題の号と同時発売ですから。
前々から読んでたコミックス派の人も、アニメで興味を持ってコミックス集めた人にとっても、大東は「よくわからん新キャラ」でしかないですから。
例のコミックス破りの画像が5巻までしかなかったのが顕著だと思います。
不運が重なっただけでしょうが、結果的にかんなぎは儚月抄並みかそれ以上に「コミックス派に対する配慮が足りない作品」になってしまった気もします。
儚月抄は最初からゴーイングマイウェイな作品だったと思いますが、かんなぎは不幸だったとしか……。
5巻で大東を顔見せしておいたら、また反応は違ってたかもしれないと思うのです。
>アニメ
話がかなり脱線してしまいましたが、要するに問題は声優さんですよね。
正直、あのレベルのアニメであればニコニコの手書きMADでよくあるレベルですが、そこにプロの有名声優を起用したのが今までになかった展開かと。
個人的にあの方々がどう東方キャラを演じるかは気になってますが、シナリオや作画に不安はあります。
2008-12-11 木 21:52:35 /URL /神尾そら /
編集
>神尾そらさん
どうも。
「「ただのやられ役」に留まるキャラが殆ど居ない」というのは、たしかに大きな意味があるのでしょう。
おそらく東方というのは「場」としての側面が強いのでないかと思います。イラストの場、物語の場、漫画の場、音楽の場、等々。ファンサイドはみずからの資質を活かせる場面を設定して、そこで活動することができる。特筆すべきは、幻想郷という世界観が予想以上に「何でもあり」な点だったのでしょう。
「風神録・緋想天・地霊殿といった近年シリーズのキャラが「東方キャラ」として界隈に認知されていくスピードがケタ違いだった」というのは、まったく私も同じ印象をもちました。とくに「風神録」に関してはファンサイドの受容と二次創作の補完のスピードが異様だったように思えます。そして何がおどろかされるといえば、あるていどの共通理解がファン・コミュニティのあいだで通っているという点です。何がファン・コミュニティの共通理解を可能としているのか?
かんなぎについてはあまり言及するのは気が進まないのですが、なんていうか、これに限らずさいきんの若い人ってピュアすぎるんじゃないかって印象を受けることが多々あります。
ちょっと汚れを知らないというか、汚れたくないのだろうなというか、汚れた他者との接し方を知らないんじゃないかなって、少しそんなこと思います。
東方のアニメは、たぶんこれが世に出ることで、だいぶ風景はまた変わるだろうなという予感はあります。
もちろん作品の出来次第ではあるのでしょうが、しかし一回声がついたという前提のあるなしは、けっこうファンにとっては大きいのだろうと思いますよ。
2008-12-12 金 00:55:59 /
URL /石田麦 /
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