平坂読「僕は友達が少ない」6巻
2011/06/09/Thu
「今回、小鷹の鈍感さについて、作中、ようやく言及されたわけだけど、あー、彼はただ単にゲイってだけなんじゃないかな。同性愛って珍しくもなんともないし。」
「それいっちゃうと話が全部終ってしまうけどね。」
「だって本当のことだもん! あー、もう! なんで私にばかりそういうこと相談するの! 女が苦手なんです‥って、私にいわれても、私は、あ、そう、としか答えられないってわかりきってるじゃん! なんか近ごろ左手の薬指に指輪はめてくる人多いし、一体、何がどうなってるの! なんで指輪してくるの、見せびらかしたいの!? あれだよね、で、見せびらかされる身としては、それって指輪ですねなんですか恋人でもできたんですか、って聞くべきかどうか微妙で困っちゃうって話! 下手に聞いたらセクハラになるかもだし、聞かないは聞かないで、なんだか無視してる雰囲気になるかもだし、この人間関係の難しさ!」
「なんだか私事全開の愚痴ね。」
「愚痴はここまでにしよう! 私はクールだから! ‥さておき、じゃ、小鷹がゲイかどうかは置いておくとすると、彼は単純に他者にある一定以上の関心を意図して持たないように振舞っている、そしてその理由は何かなって単純に推測すると、友だちの少ない幼少期の体験が原因で、他者に踏み込みすぎるのを怖がっている、あるいは、他者に何も期待することをやめてしまった人間のひねくれた暗さが彼にはあるのかなって、私はそう思うかな。言葉をかえていうと、私には小鷹という人は、けっこうひどい人のように思える。率直にいうと、なんで小鷹にこの作品のヒロインたちが惹かれているのか、正直、ちっともわからない。むしろ人間的な欲望をダイレクトに表現する彼女たちに比べ、小鷹という人間の意匠はきわめて不自然に、非人間的に見える。」
「彼が自分の変さを自覚していないという点も、またなんというか、ラノベ的ではあるのでしょうね。ラノベの主人公は、どうしてこう、変なのかしら。はてさてね。」
「笑える鈍感はいいけれど、笑えない鈍感は堪らない。鈍感が笑って済ませられるレベルにいるうちはいいけれど、そのうちこの鈍感さは笑えない事態を呼び起す。」
「そのときがこの作品の本当のターニングポイントになるだろう、か。ま、そこまで行かないで平和に終るかもしれないけれど。」
「‥ところで、この巻で一番気になったのは、理科が白衣を脱いじゃうところ。‥なんで、なんで、白衣を取っちゃうかー! ちょっと信じられない。何それ最悪。男にいわれたくらいで白衣をやめちゃうなんて、ちょっと私正直ほんとに理科のことを疑っちゃう。だってそうじゃない! 理科から白衣をとったら何が残るの、眼鏡? 眼鏡が残るっていうの? でも私は眼鏡がそんな好きでない。というかそれはどうでもいいとして、白衣やめちゃったらいけないじゃない!! はかせやオカリンを見習ってよ、彼らなら何があっても白衣を着続けるはず。理科にはその決意がなかった。プラトンパンチでイデア界の果てへ叩き落してやる‥」
「男にもっとお洒落したほうがかわいいよっていわれたから自分のアイデンティティをあっさりと捨ててしまうというのは、なんだかリアルで笑えてしまうけれど、ま、こんなものなのかしらね。はかせやオカリンも同じ状況になったら理科みたいになるかしらと考えると、いや、それはないでしょうと思えるのが、少し安心する点かしら。いや、ま、なんの話よ、これ。はてさてよ。」
平坂読「僕は友達が少ない」6巻
「それいっちゃうと話が全部終ってしまうけどね。」
「だって本当のことだもん! あー、もう! なんで私にばかりそういうこと相談するの! 女が苦手なんです‥って、私にいわれても、私は、あ、そう、としか答えられないってわかりきってるじゃん! なんか近ごろ左手の薬指に指輪はめてくる人多いし、一体、何がどうなってるの! なんで指輪してくるの、見せびらかしたいの!? あれだよね、で、見せびらかされる身としては、それって指輪ですねなんですか恋人でもできたんですか、って聞くべきかどうか微妙で困っちゃうって話! 下手に聞いたらセクハラになるかもだし、聞かないは聞かないで、なんだか無視してる雰囲気になるかもだし、この人間関係の難しさ!」
「なんだか私事全開の愚痴ね。」
「愚痴はここまでにしよう! 私はクールだから! ‥さておき、じゃ、小鷹がゲイかどうかは置いておくとすると、彼は単純に他者にある一定以上の関心を意図して持たないように振舞っている、そしてその理由は何かなって単純に推測すると、友だちの少ない幼少期の体験が原因で、他者に踏み込みすぎるのを怖がっている、あるいは、他者に何も期待することをやめてしまった人間のひねくれた暗さが彼にはあるのかなって、私はそう思うかな。言葉をかえていうと、私には小鷹という人は、けっこうひどい人のように思える。率直にいうと、なんで小鷹にこの作品のヒロインたちが惹かれているのか、正直、ちっともわからない。むしろ人間的な欲望をダイレクトに表現する彼女たちに比べ、小鷹という人間の意匠はきわめて不自然に、非人間的に見える。」
「彼が自分の変さを自覚していないという点も、またなんというか、ラノベ的ではあるのでしょうね。ラノベの主人公は、どうしてこう、変なのかしら。はてさてね。」
「笑える鈍感はいいけれど、笑えない鈍感は堪らない。鈍感が笑って済ませられるレベルにいるうちはいいけれど、そのうちこの鈍感さは笑えない事態を呼び起す。」
「そのときがこの作品の本当のターニングポイントになるだろう、か。ま、そこまで行かないで平和に終るかもしれないけれど。」
「‥ところで、この巻で一番気になったのは、理科が白衣を脱いじゃうところ。‥なんで、なんで、白衣を取っちゃうかー! ちょっと信じられない。何それ最悪。男にいわれたくらいで白衣をやめちゃうなんて、ちょっと私正直ほんとに理科のことを疑っちゃう。だってそうじゃない! 理科から白衣をとったら何が残るの、眼鏡? 眼鏡が残るっていうの? でも私は眼鏡がそんな好きでない。というかそれはどうでもいいとして、白衣やめちゃったらいけないじゃない!! はかせやオカリンを見習ってよ、彼らなら何があっても白衣を着続けるはず。理科にはその決意がなかった。プラトンパンチでイデア界の果てへ叩き落してやる‥」
「男にもっとお洒落したほうがかわいいよっていわれたから自分のアイデンティティをあっさりと捨ててしまうというのは、なんだかリアルで笑えてしまうけれど、ま、こんなものなのかしらね。はかせやオカリンも同じ状況になったら理科みたいになるかしらと考えると、いや、それはないでしょうと思えるのが、少し安心する点かしら。いや、ま、なんの話よ、これ。はてさてよ。」
平坂読「僕は友達が少ない」6巻
