>ティアナはともかくスバルが何考えてるのとかよくわかんない。
それは何故でしょうか? とても興味があるので教えて頂けると有難いです。
2008-05-29 木 00:08:28 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
そうですね、なんていえばいいのか迷うんですけど、スバルってどことなく不気味なんですよね。
なのははけっこうわかりやすいんですよ。フェイトもわかりやすい。はやては天然。ティアナはある種のテンプレ的スタンダートな性格。エリオもこれに準じる。キャロはまだまだ内面がどうこういう段階でない。
以上のキャラはなんとなく掴めます。ただスバルはむずかしい部分がある。後半実はサイボーグだということがわかってから、さらに私はわかりづらくなりました。
つまり何がいいたいかといいますと、彼女は少し前向きすぎる。少し健全すぎる。そしてその事実が不健全に見える。
スバルのような背景事情があるなら、彼女は少々ネガティブであるほうが自然ではなかろうか。それが作中描かれているとおりのように前向きだということは、ちょっとおかしいのでないか。もっといえば、あれは病的な前向きさではないだろうか。
なのはに救われた、ということがスバルという人間にとっての核心なのですよね。
私にはそのことが、どうにもちょっと危うい感じがするのですよ。
いってよければ、スバルは人生啓発されちゃったんですよね、なのはに。そこが彼女の人間形成に、ちょっとどこかひずみを与えたのかなという思いが、私には無きにしも非ずなんですよ。
2008-05-29 木 00:41:13 /
URL /石田麦 /
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……………………すいません。サイボーグである事をネガティブに捕らえなきゃいけない理由とか、なのはに助けられた事がどうして危ういのか分かりません。
人間心理とかキャラ立てとかにはどうも疎いもんで……もうちょい詳しく説明して頂けると幸いです。
2008-05-29 木 22:19:32 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
まずサイボーグであることをネガティブにとらえる云々というのは、スバルの家庭の事情を鑑みて、ということです。
スバルのお母さんは戦闘機人関係の事件で死んだわけですよね。
そして当のスバルが母を失う直接的な原因となった戦闘機人のひとりなんですよ。
つまり母を失うことになった原因が、ほかならない自分を生んだ技術なわけで。そこに何か鬱屈した思いを抱かないものかなと、私は思うのです。
これについては少し過去エントリでもふれましたので、ご参考に。
http://mugi4ishida.blog71.fc2.com/blog-entry-642.html
二つ目の、なのはと出会ったことがなぜ危ういかですが、これは少しむずかしい部分があります。
さいしょに私がなぜどことなくスバルを不気味かと思う理由ですが、これのひとつは彼女がネガティブな感性を排除してるかのようにふるまうからです。
べたにいえばポジティブシンキングということなのですが、ポジティブシンキングというのはけっこう、傷を深めるだけだったりするものです。
そしてこの種のポジティブシンキングをどうしてスバルが信仰しているのかといえば、おそらくなのはとの出会いがそれだけ強烈だったからでしょうね。つまりなのはの存在が彼女の「こうありたい!」っていうセルフイメージに昇華しちゃってるんじゃないかなと。
彼女が事あるごとに「もう泣いてるだけなのはいやだから」とか「強くなりたい」とかいうのは、たぶん上記のセルフイメージがつよくあるからであって、どことなくそれは強迫のようにも思える。
もっといえば、彼女自身は未だ空港火災で泣いていたころの彼女となんら変わってないのであり、それを抑圧してあんなふうに、いたずらにポジティブになっていたのではなかったろうか。
‥と、ここまで書いてみましたが、この問題はむずかしいですね。
ただ私は彼女の前向きさには、どこか病的な部分があると思ってます。
少し私もリリカルなのはを見返してみるべきなのかもしれませんね。
どうもここらのキャラ造詣に関しては、それほど有益な議論はされてないように思えます。
2008-05-30 金 01:35:00 /
URL /石田麦 /
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んー、石田麦さんは、スバルをどういうキャラとして描くべきだったと思っているのでしょうか。
もう少し詳しく教えてください。
2008-06-22 日 23:16:02 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
「石田麦さんは、スバルをどういうキャラとして描くべきだったと思っているのでしょうか」ですが、それには率直にいって答えることができません。
私はスバルというキャラを否定しているわけではないのですよ。
スバルというキャラはStrikersという物語が描いたそれがすべてであり、私がここで述べたことは私のただの感想と印象と考察にすぎないわけです。
ただここではスバルというキャラクターにはある種の病理の影が見えると、いっただけなのです。こう描くべきだった、という思いは私にはないのですよ。
2008-06-23 月 23:30:34 /
URL /石田麦 /
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>スバルはこう描くべきだった、という思いはない
それは残念。
どういう訳か、私はスバルを結構気に入っているので、石田麦さんの意見は聞いてみたかったですね。
考察はとても興味深かったです。ありがとうございました。
>この子がどんな目的をもってとか、その人間性の片鱗とか‥つまり、ちょこっとした会話とかないので印象がつかめないです。新人組の会話のやりとりなんてあってもいいんじゃないかな。一期でもなのはの性格は友だちのアリサやすずかの何気ない日常の一コマで表現されてて、それが私は好きだったから、今期にはそこにも違和感です。
変な事を聞きますが、石田麦さんは何故ここまで日常描写や会話のやり取りに拘るのですか?
私は前述した通りスバルを気に入っているので、余分な要素はカットして彼女に関する描写を増やして欲しかったなとは思います。ティアナもそう。
ただ、石田麦さんが何故それを求めるのか、大事な事なのかなとは思うのですが、『どう大事なのか』というのが具体的に分からないんですよ。
2008-07-11 金 21:12:05 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
「石田麦さんは何故ここまで日常描写や会話のやり取りに拘るのですか?」ですが、それはルークさんがいわれてる「余分な要素はカットして彼女に関する描写を増やして欲しかったな」ということと同じですよ。
彼女たちに関する描写がもっとほしかった。
それが希薄なために印象が定まらなかった。
それを描くための日常場面と会話描写だと私はここで書いたのです。
これは作品における物語とドラマの二重構造という問題とも係るのですが、それは、ま、ちょっと煩雑になるのでちょっと割愛です。
2008-07-12 土 00:04:19 /
URL /石田麦 /
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アニメ本編ではこの回から登場したなのはの誘導弾ですが、これについてはどう思いますか?
画面では11発操っているのが確認できますが、最大32発までコントロール出来るみたいです。
>ほかの作品と比較するのはもっと意味ないことですけど
何故意味が無いと思うのでしょうか。出来れば教えて下さい。
2008-09-07 日 14:46:25 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
誘導弾って、無敵な技だと思いますよ。
ガンダムとかでいえばファンネルみたいなものですかね。
富野監督はファンネルは強すぎて戦闘がつまらなくなるから、後の作品ではファンネルの使用を自重したという逸話があったのを思い出します。
バリアがなかったなら、オールレンジ攻撃というのは強力すぎるでしょう。
まず避けられないでしょうし。強すぎておもしろみがない武器ですよ。
ほかの作品と比較するのが意味ないというのは、作品はその作品なりの理念なり哲学なりで組み立てられているからであって、単純な比較は一概に有益とはいえないからです。
もちろん世に比較批評というのはあるのであり、それに則って論評するのであればべつですが、このエントリで私はそこまで踏み入って考察するつもりはなかったので、比べるのは意味がないと書いたのです。
2008-09-07 日 22:22:59 /
URL /石田麦 /
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ファンネルというより、ロボットものによく出てくる『当たるまで追いかけてくるミサイル』系の攻撃じゃないでしょうか。
エウレカセブンにも出たと思いますが。
ビットなら25話で出しましたが、あれは体に負担をかけて(最大4機、使いすぎると後遺症が残ります)出したので、ホイホイ使うのは無理です。
>追記
オールレンジ攻撃は強すぎるというのは最もな意見ですが、私は最近はそうでもないと思ってたりします。
ガンダム00でもファンネル系統の武器が出てきますが、割とアッサリ破壊されていますので。様は演出次第かな、と。
2008-09-08 月 00:00:12 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
「当たるまで追いかけてくるミサイル」ということですが、それが小型で何発も連続して出せるなら、その驚異はファンネルのそれと同じものだといってもよいでしょう。
ビットは後遺症があるという設定でしたが、それが具体的な形をもって演出されたかというと、私には疑問ですね。
ガンダムOOは未見なのですが、ファンネルはあっさりと壊されるのですか。
そういえばガンダムでもアムロあたりはビットを落してましたし、そこはそういう演出だということですかね。
しかしその演出に、つまりファンネルをあっさりと撃ち落すパイロットという描写に、説得力があるのかといえば、これはなかなか演出家にとってはむずかしい注文だとは思いますよ。
2008-09-09 火 02:01:18 /
URL /石田麦 /
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>なのはの誘導弾について
まあ、機動性は高いですね。バリア張ったヴィータを取り囲んで滅多打ち(2期5話、複数の弾体で爆発させずに何度も)、なんて描写もありましたし。
私は聴いてないので詳しくは書けませんが、後遺症についてはサウンドステージ04で描写されてますよ。
>ファンネルについて
暗い宇宙空間で小型のファンネルを撃ち落すのは難しい、という事ですか?
それともパイロットの腕が関係しているのですか? 00のファンネル使いは機体の性能頼りで、技量は低い(と思われる)のですが……
2008-09-10 水 18:47:13 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
サウンドステージは未視聴なので、そこは見落としていました。
後遺症といっても具体的にどんな弊害があらわれるのか、そこは少し興味がありますね。
ファンネルについてですが、単純にファンネルは強すぎるということですよ。
あらゆる角度から無数に小型の移動砲台に狙われたなら、避けることなんてまず不可能でしょということです。
そしてそんな驚異をあっさり撃ち落すなんて、それは戦闘の緊張感というものをスポイルしてしまうでしょと思うのです。
これは個人的な感想ですが、アムロがビットを撃ち落したときも、ジュドーがファンネルを払いのけたときも、戦闘のリアリズムというものはおもしろみを欠いたものだったと思いますよ。
OOは未視聴なのでなんともいえません。
ファンネルの類を出すと戦闘演出がチープになるんじゃないかなというのが、とりあえず私の意見なのです。
2008-09-11 木 00:58:48 /
URL /石田麦 /
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>サウンドステージは未視聴
確か、なのはシリーズのは総じて評判がいいから聴いてみようと思っていたんでしたよね?
ネタバレになるので、これからコメントを書く時にはサウンドステージの内容を書き込むのは避けた方がいいでしょうか?
私としてはネタバレも書ける方(といっても、聴いていないのでhalogenさんとこで調べられる内容ですが)がコメントに幅が出来るのですが。
2008-09-13 土 21:32:56 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
まだサウンドステージは聞いてないんですよ。申し訳ない。
なので聞いてないものについて、あれこれいうのは無理ですから、サウンドステージに言及するのは自重したほうがいいですね。
自分の見たもの聞いたものを、自分に引きつけ考えて、そのうえで議論したほうが有意義だと私は思いますよ。
2008-09-14 日 07:16:47 /
URL /石田麦 /
編集
分かりました。
ティアナについて議論できる内容が増えますので、聴いたら教えてくださると助かります。
2008-09-21 日 22:51:49 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。
気が向いたらそのうち‥とかいってると聞かないんですよね。ううむ。
2008-09-22 月 23:04:02 /
URL /石田麦 /
編集
お久しぶりです。
この作品について、まだ議論する気がおありでしょうか?
このエントリのコメント欄で議論したスバルの内面というか、人間心理についてお伺いを立てたい事が一つ出来まして。
それは本編で描写されなかったものであり、『こういう状況ならこうなるのではないか』というものです。
以前石田麦さんが仰った『合理性の感覚』に基づいて考察すれば簡単に結論が出せるものなのかもしれませんが、残念ながら、私はまだそれを会得してはいません。
議論する気があるか否か、コメントをお待ちしております。
追記
もう一つ質問させて頂きますが、アンサイクロペティアでなのは関連の記事を読んだ事はあるでしょうか?
結構面白い内容ですが。
2009-09-04 金 00:03:26 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。お久しぶりですね。
コメントはいつでもどうぞ。私にできる程度ならいつでもお返事はさせていただきますよ。
アンサイクロペティアは未見です。とくに興味もなかったです。おもしろいというなら見てみてもいいかな。
2009-09-05 土 00:01:21 /
URL /石田麦 /
編集
>コメントはいつでもどうぞ。私にできる程度ならいつでもお返事はさせていただきますよ。
ありがとうございます。
上手く書けませんでしたが、以下にお伺いしたい事を書きました。
スバルの人格形成についてなんですが、『自分を生んだ技術に関わったせいで母親が死んだ事に、鬱屈した思いを抱かないものか』というのは私も同意します。
それでネガティブな性格にもなり得るでしょうとも思います。母は自分を生んだ技術に関わったせいで死んだ=自分のせいで母が死んだんだ、自分は大勢の人間が実験の犠牲になって生み出された命なんだ、自分という存在は生きていて良いのかと。
私が石田麦さんに伺いたい事というのは、空港火災に巻き込まれた事でその考え方が変わりはしないだろうか? という事です。
稚拙な言い方ですが、『死にたくない、生きたい』という想いでそういったネガティブな考え方が吹っ飛びやしないかなと。
自分という存在のせいで母が死んでも、とにかく『生きたい』と。
『なのはに救われた、ということがスバルという人間にとっての核心なのですよね』と書かれましたが、この『死にたくない、生きたいという想い』が『スバルという人間にとっての核心』になり得ないだろうか、と。
2009-09-07 月 18:28:46 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。
ルークさんのその解釈は十分に成り立つと私は思いますよ。
本編でもう少し描写が深まっていれば、さらによかっただろうにとは思いますが。
2009-09-09 水 22:09:09 /
URL /石田麦 /
編集
>ルークさんのその解釈は十分に成り立つと私は思いますよ。
そうですか、成り立つと思いますか! 私一人の勝手な妄想にならなくて良かったです。
私の解釈が成り立った場合、『死にたくない、生きたい』が核心になっている訳ですから、スバルにとってのなのはが『憧れと理想そのままの人』から『恩人』へとランクダウンし、『脅迫のようにも思えるポジティブシンキング』を信仰する事もないのではないかと思うのですが、どうでしょうか?
単にネガティブな考えをしなくなっただけで、前向きになる訳じゃあないと思うので、本編で描かれたように前向きだと石田麦さんの言う『病的な前向きさ』になってしまうと思うのですが……
スバルから前向きさを無くすと、なのはシリーズの既存の人物で言うと、うーん……誰に近い性格になるんでしょうかね? 私には分からないです。フェイトかすずか辺り? それとも誰とも似通わない?
2009-09-10 木 00:41:56 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。
「憧れと理想そのままの人」が「恩人」に変わることはべつにランクダウンじゃありませんよ。
そしてスバルの性格からルークさんが仰られたような要素を抜き出してしまうと、それはもうスバルじゃありませんし、そのスバルじゃないスバルに近しいパーソナリティを本作の別キャラクターのうちに見出すことは困難でしょう。というのも、作家である都築さんの造形するキャラクターには、多かれ少なかれ、スバルの病的な部分があるからです。
2009-09-10 木 22:46:23 /
URL /石田麦 /
編集
>「憧れと理想そのままの人」が「恩人」に変わることはべつにランクダウンじゃありませんよ。
それは何故でしょうか? 出来ればご教授お願いします。
スバルというキャラクターから前向きさを取り除いたら、スバルというキャラクターではなくなってしまう、ですか。
私にはよく分かりませんがそうなのでしょう。ただ私がここで問いたいのは、『単にネガティブな考えをしなくなっただけで、前向きになる訳じゃあないと思う』という私の想像が人間心理的に成り立つものなのかどうかだとご理解下さい。
ネガティブな考えをしなくなった、かといって過度に前向きでもない『スバルじゃないスバル』は、空港火災というプロセスを経て人間心理的に誕生しうるか、というのが私の問いかけです。
後、これは完全に思いつきなのですが、『スバルじゃないスバル』の性格はエリオに似るんじゃないかなと思うのですが、どうでしょう(以前、過去エントリでエリオとキャロはその境遇から『精神的にぐちゃぐちゃになった方が健康的』と書かれてましたが、その境遇を抜きに考えて下さい)。
偉そうな書き方で申し訳ありません。
>作家である都築さんの造形するキャラクターには、多かれ少なかれ、スバルの病的な部分がある
それはティアナもですか?
過去エントリで『一味違った個性を備えていた』と書かれていたと記憶していますが。
2009-09-11 金 15:18:48 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。
「あこがれの人」と「恩人」、この二者どちらに重きをおくかは、個々人の価値観の問題だからです。なので優劣を決めるべきものじゃないのですよ。
二つ目の件ですが、人間からネガティブな心性を取り除くということは、まず不可能です。そしてネガティブな感情がなくなったと思っても、実際はなくなっていないし、もし「私にはネガティブな感情などない」と自称する人間がいるとしたら、その人間はよほど浅はかか、もしくは狂気に陥っているものです。
それと「単にネガティブな考えをしなくなっただけで、前向きになる訳じゃあないと思う」というご意見ですが、これは「前向きさ」をどのように認識するかで事情が変わってきます。
私の考えをいうのなら、私は「前向きさ」を「外界へ向う関心」と考えます。これはバートランド・ラッセルに影響された考えです。よろしかったらラッセルの『幸福論』を参照してみてください。
そして以上のようなわけで、「スバルじゃないスバル」は成り立ちえません、と私は考えます。
「過去エントリでエリオとキャロはその境遇から『精神的にぐちゃぐちゃになった方が健康的』と書かれてましたが、その境遇を抜きに考えて下さい)。」ということですが、人間というものは「記憶」なんですよ。
人間はその人間が経てきた「歴史」を抜きにしては成り立ちません。もし私が、これまでとちがった環境で育ち、ちがった経験を積んだら、今のような私にはならなかったはずですよ。
さいごのご質問は、そのとおりです。ティアナはもっとも健全です。なぜなら彼女は自分にコンプレックスがあることを自覚しているからです。
2009-09-11 金 23:50:30 /
URL /石田麦 /
編集
>人間からネガティブな心性を取り除くということは、まず不可能
言われてみればそうですね。何となく分かります。
『母は自分を生んだ技術に関わったせいで死んだ=自分のせいで母が死んだ』と強く考える事は無くとも、その想いは完全には無くならないという事ですか。
『ネガティブな考え方をしなくなった』ではなく、『ネガティブなだけじゃなくなる』というのが正しい解答なのですね?
>「単にネガティブな考えをしなくなっただけで、前向きになる訳じゃあないと思う」というご意見ですが、これは「前向きさ」をどのように認識するかで事情が変わってきます
それは何故でしょうか。出来ればご教授願います。
>ラッセルの『幸福論』
アマゾンのレビューを見たのですが、岩波文庫の『ラッセル幸福論』は面白そうですね。
お金に余裕がある時にでも買って読んでみる事にします。
>さいしょに私がなぜどことなくスバルを不気味かと思う理由ですが、これのひとつは彼女がネガティブな感性を排除してるかのようにふるまうからです
『これのひとつは』という事は、石田麦さんが『どことなくスバルを不気味かと思う理由』は他にもあると解釈してよろしいのでしょうか?
もし他にもあるとしたら、覚えているのでしたら教えて頂きたいです。
2009-09-12 土 01:20:23 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。
ネガティブな感情をなくすことはできないということです。
問題なのは自身のなかにあるネガティブな感情とどう向きあうか、です。そしてその向きあい方が、すなわち「前向きさ」に関係してくる問題です。
私はネガティブな考え方をしないことが「前向きさ」だとは思わないんですよ。私の考える「前向きさ」とはネガティブな考えをときにするけれども、しかしそれに怯え自己のうちに留まることなく、外界に関心を向ける態度を意味します。
私がスバルを不気味に思うほかの理由は、とくに大したものでありませんので、割愛させてください。
2009-09-12 土 23:40:44 /
URL /石田麦 /
編集
>なのははけっこうわかりやすいんですよ。フェイトもわかりやすい。
興味が湧いて来ました。良かったら、二人の性格とはどういうものか書いて貰えないでしょうか。
私はこのシリーズは1期から3期まで見ており、小説版と漫画も読んでいるので、情報量自体は石田麦さんと変わらないと思いますが、これまで散々書いてきた様に人間心理やキャラ立てには疎いもので……
>追記
他のサイトで、石田麦さんがエントリやコメントで書いた文を書いても宜しいでしょうか?
~~というサイトで(又は『とあるサイトで』)、こういう文が書かれていたのですが~~みたいな感じで。
2009-09-14 月 19:20:23 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。
なのはは簡単ですよ。自分の善意が社会の善意であることを疑わない型の人ですよ。どこにでもいますよ。自分の善意ややさしさは、よく考えたら自分だけのものなのに、しかしそうは思えない、そういった発想が浮ばない類の人です。いうなればエゴイストの一種です。
フェイトは単に受動型というだけです。自分で意志をもち何らか行動するよりは、他人に従ったほうが楽かなってタイプ。これは見たままでしょう。
追記の部分に関しては、出典を明らかにするのなら、それを止める権利は私にはありませんよ。良識の範囲内にしてはもらいたいとは思いますが。
2009-09-14 月 23:42:28 /
URL /石田麦 /
編集
そう書かれるとなのはがすごく迷惑な人に思えるのは私だけでしょうか(汗)?
キャロは『まだまだ内面がどうこういう段階ではない』との事ですが、これは何故でしょうか?
後、ティアナとエリオはどういった性格なのでしょう? 『ある種のテンプレ的スタンダートな性格』との事ですが……
>スバルのような背景事情があるなら、彼女は少々ネガティブであるほうが自然ではなかろうか。それが作中描かれているとおりのように前向きだということは、ちょっとおかしいのでないか。
『少々ネガティブであるほうが自然』かどうかは分かりませんが、『作中描かれているとおりのように前向きだということは、ちょっとおかしいのでないか』の部分は私も同意します。『前向きさ』というか『明るさ』『能天気さ』についてですが。
『今までは最低限の基礎で、今日から本訓練のスタート』とリィンⅡに言われても『あはは~~! 楽しみだねーー!』なんて考えてたりとか(漫画版8話。コミックス2巻収録)。アルトと一緒に、お祭り騒ぎなノリで機動六課最強は誰だーとかやったりとか(漫画版10話。これもコミックス2巻収録)。
母親の事や自分の出自の事でネガティブな人間なら、上記の様な、本編で描かれた様な明るく能天気な性格にはならないのではないかと思うのですが……
これは私の勝手な想像ですが、内気で真面目な人間になるなら納得がいきます。
親しい仲の人にも、控えめな態度でですます口調で話したりとかする様なイメージが湧き上がって来るのですが、私の勝手な妄想でしょうかね?
2009-09-15 火 00:21:17 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。
ええ、私もなのははけっこう迷惑な人だと思いますよ。ちがうかしら。
キャロはまだ子どもだということです。彼女が変わってくるのは、もっと先です。
ティアナとエリオに関しては、そうですね、私に考えを述べる前に、ぜひルークさんがこの二人をどう思うのかをお教えください。
スバルはよく分らないな、というのが私の正直な意見です。なので断言する気は毛頭ないんですよ。いろいろな人の解釈を、スバルについては、聞いてみたい気もしますが。
2009-09-16 水 18:58:47 /
URL /石田麦 /
編集
>ティアナとエリオについて
具体的には、何を書けばいいのでしょうか?
二人の性格についてどう思うかですか? それともキャラ自身についてどう思うかですか?
>スバルについては、いろんな人の解釈を聞いてみたい
上記の『こんな境遇なら内気で真面目な人間になるのではないか』が私の解釈……というか想像ですね。心理学の心得がある訳ではないので。
少なくとも、明るく能天気な性格(『あははー』という言葉をよく使ったりとか)にはならないのではないかな、というのが私の意見です。
石田麦さんは私の意見をどう思いますか? 別に『こんな境遇ならこんな性格になるはずだ』と断言してくれというのではなくて、石田麦さんの感性で、私の想像が『成り立つな』と思うか、『成り立たないな』と思うかで結構ですよ。
スバルの性格についてはよく分からないというのは私も同じです。
『明るい』『内気』という相反する性格が混ざった様な、おかしい感じが何となくします。一貫していないというか。
裏技使えばゴール出来る! と宣言しておきながら、ティアナに『本当?』と聞かれたら急にイジイジしだしたりとか(本編1話)。
2009-09-17 木 13:32:28 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。
「具体的には、何を書けばいいのでしょうか?」ということですが、ルークさんが事前に私にした「ティアナとエリオはどういった性格なのでしょう?」も非常に漠然とした具体的に答えにくい質問だったんですよ。
これに限らず、ルークさんのご質問はいくらか抽象的であり、こちらとしてもどう返答したらいいのか悩む場合が多々あります。
なのでコメントをなされる場合、もう少々具体性をもった質問、たとえば「○○については私はこう考えるが、あなたはどう思うか」みたいになされると、私としてもやりやすいし、議論はより実りあるものになると思いますよ。
で、ティアナとエリオですが、ルークさんはどういった観点からこの二人を問題にし、どのような側面について私の意見をうかがいたいのか、教えていただけると幸いです。
スバルについてですが、私はルークさんの解釈は成り立つと思いますよ。というか、人間の性格というものは複雑であり、そして常に変動するものなのであって、であるから固定した性格といったものを指摘することはむずかしいものなのですよ。yes or noでは判定しにくいものなのです。
2009-09-18 金 00:41:47 /
URL /石田麦 /
編集
>ティアナとエリオですが、ルークさんはどういった観点からこの二人を問題にし、どのような側面について私の意見をうかがいたいのか、教えていただけると幸いです。
前になのはとフェイトの二人がどういうタイプの人間なのかを質問したら、『なのはは自分の善意が社会の善意だと疑わないエゴイスト』、『フェイトは受動型の人間』と返しましたよね。
ティアナとエリオについても、上記と同じく『石田麦さんは、この二人はどういったタイプの人間だと思うのか』という意図を持って質問しました。
>なのでコメントをなされる場合、もう少々具体性をもった質問、たとえば「○○については私はこう考えるが、あなたはどう思うか」みたいになされると、私としてもやりやすいし、議論はより実りあるものになると思いますよ。
分かりました。これからは極力そうします。
ティアナとエリオの件に関しては、『私はこう考える』というものがないまま質問してしまいました。申し訳ありません。
2009-09-19 土 14:33:30 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。
ティアナとエリオについて私がどう思うのかということですが、なんていうのか答えにくいいのですが、この二人には何も私は思わないんですよ。二人がどういう性格をしているのかとか、そういったことを考えてみようという気にならないくらい、私はティアナとエリオには興味が湧かないんです。ですから、そうですね、あえていうなら、私には関心のないタイプがティアナとエリオのような人だとお思いになっていただければ、よろしいのでは。私は元来、他人ってけっこうどうでもいいんですよ。
2009-09-20 日 21:15:07 /
URL /石田麦 /
編集
>ティアナとエリオは関心が無いタイプの人間
そうなのですか。ティアナ関連で色々議論しようかなと思っていた(と言っても、まだ思った事、思いついた事が纏まっていないのですが)のですが、やめといた方がいいですかね?
それとも『ルークさんの意見ですが、私はこう思いますよ』という形でお付き合いしてくれますでしょうか?
>なのはについて
石田麦さんは、何を以ってなのはの事を『自分の善意が社会の善意だと疑わないエゴイスト』と書いたのでしょうか。
出来れば、『こういう描写があったから、私はなのはの事を自分の善意が社会の善意だと疑わないエゴイストだと思うのですよ』という形で書いて下さると有難いのですが。
2009-09-21 月 20:13:19 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。
議論をされたいというのなら、それを無下に拒むことは私にはできません。ルークさんがどのようにティアナとエリオを考えるのか、気軽にコメントしてください。
なのはに関しては特定の描写があったからというより、作品全体で描かれた彼女の行動や態度を総合してのことです。ある特定のこういった描写があったから彼女はエゴイストだといってるわけじゃないんですよ。あくまで全体的な印象で、です。
2009-09-22 火 12:56:25 /
URL /石田麦 /
編集
いきなりですが、自分は現在、趣味で二次創作の小説をとある二次創作小説サイトに書いてみようとしています。
当分の間、私から持ちかける問いかけや議論はその事に関係している事柄になると思います。場合によっては相談するかもしれません。
力になって頂けるでしょうか?
2010-04-03 土 19:01:59 /URL /ルーク /
編集
>ルークさん
どうも。
ま、ご自由に。
2010-04-08 木 19:06:33 /URL /石田麦 /
編集
>ま、ご自由に。
では遠慮なく。
扱う主役陣のキャラクターが決まったので、これからそのキャラクター達が登場する漫画を読む所なのですが……
今の私では読んでも二次創作小説の作成にはあまり役にたたない気がするのです。
今の私には、『作中でこう描写された○○というキャラクターはこういう奴なんだな』と、作中の描写からキャラクターの人格――人物設定を読み取る力というか、『自分なりの感想と印象を抱いて考察をする』力がありません。
ですので、『このキャラはこんな場面ならどういう行動をするだろうか、何を思うだろうか、どんな言葉をしゃべるだろうか』というのを思い浮かべる事が出来ません。
ブログ内検索で『正義』と検索すると出てくるハガレンの5話とレールガンの7話と11話の感想を読ませて頂きましたが、そこで石田麦さんがやっていた『感想と印象を抱いて考察し、自分の考えを述べる』事が、私にはまだ出来ないのです。
以前、このエントリでなのは三期に出てくるスバル・ナカジマについて議論した時、『スバルというキャラはStrikersという物語が描いたそれがすべてであり、私がここで述べたことは私のただの感想と印象と考察にすぎないわけです』と仰いましたが、石田麦さんが『ある種の病理の影が見える』という『感想と印象を抱いて考察し、自分の考えを述べる』という行為が出来るだけでも私には驚嘆に値するのです。
今までの私はアニメを見る時、漫画読む時、ゲームをやる時は『何となく面白かった』『何となく面白くなかった』の二択しか思わず、『ああ、このキャラはこういう奴で面白かったなぁ』という考えを浮かばせずにいました。
そんな自分から脱却しなければ二次創作は書けない、と私は思うのです。
この先二次創作に興味が無くなるとしても、アニメや漫画やゲームを楽しんでいる時『ああ、○○というキャラクターはこういう奴なんだな』『こういう場面ならこう行動し、こう思い、こう喋るんだろうな』というのが全く働かないのは損をしている様に思えてなりません。
私も、感想と印象を抱いて考察し、自分の考えを述べられる様になりたいと思っています。
出来ればキャラクターだけでなく、作品の要素全体についてそうなりたい。
そんな私が、そういったものを身に付ける為にはどうすればいいのでしょうか? 何かコツみたいなものがあるのでしょうか?
また、それを身に付ける為のお勧めの書籍を何か知らないでしょうか?
拙い文章で申し訳ありません。
私の伝えたい事が伝わったでしょうか? もし解らない様でしたら遠慮なく言ってください。
2010-04-10 土 21:24:47 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
まずお断りしておきたいのですが、私は大したものではないし、何の偉いこともいえる人間ではないですから、以下にいうこともただ私の思うことというだけであり、それに重要性などはないということを、ご理解ください。(回りくどい言い方かもしれませんが、私は偉そうなことはいいたくないし、啓蒙の類は嫌いなんです)
さて読解力についてですが、これはコツというものも何かその習得に適した書籍というものも、存在しません。これは地道に勉強を続けるという以外にないでしょう。
で、勉強法ですが、とりあえず本をたくさん読みましょう。なんでもいいです。乱読で構いません。多読しましょう。そしてそれに加えて、一冊、何か精読できる本を探してひたすら丁寧に読んでみてください。多読しているうちに、たぶん好きな一冊というのができるはずです。それを精読してみてください。
あとは意外に思われるかもしれませんが、外国語を学ぶのもいいものです。というのも、外国語を学ぶことにより、実は自分は言葉というものをよくわかっていなかったのだなということに気がつけます。ある程度語学をやると、日本語の見方も変わってきます。
2010-04-13 火 15:57:08 /URL /石田麦 /
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多読と精読、ですね。解りました。
書籍を読破したり、石田麦さんとやりとりしたりして勉強を続けようと思います。
『車輪の国 向日葵の少女』みたいなハードな物語はちょっと苦手なんですが、苦手なジャンルにも挑戦してみるべきですかね?
2010-04-14 水 14:24:07 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
べつに苦手なものにあえて取り組むことはないのじゃないかと。
2010-04-16 金 12:43:56 /URL /石田麦 /
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二次創作小説で主役として扱うキャラクターが決まりました。
ある作品の女性キャラ(十代)なんですが、私にはちょっとばかし扱いづらい性格設定なので、同作品のキャラ二人(男性と女性)を参考に性格を変更する事にしました。
で、以下が本題です。
私が参考にしている小説書きサポートサイトからの引用ですが、
『異性の心を想像するのは大変なので、あなたが男性なら女性作家が描いた恋愛小説や少女漫画を、女性ならハードボイルド小説や少年漫画を読んで勉強することをオススメします。男性と女性の価値観や考え方は大きく異なるので、これを理解しないまま描くとリアリティーのない人物像ができあがってしまいます』
私は男性で、女性の価値観や考え方なるものが実在しているのならそれを理解してはいません。
理解する為に『女性の心が解る』と銘打たれている本か、女性作家の小説でも読むべきでしょうか?
それとも、
>人間の性格というものは複雑であり、そして常に変動するものなのであって、であるから固定した性格といったものを指摘することはむずかしいものなのですよ。yes or noでは判定しにくいものなのです。
以前こう石田麦さんが指摘しましたが、『女性には女性特有の価値観や考え方がある』という考えは破棄して、扱うキャラが出てくる作品や自分が好きな文庫を参考に心理描写等を描くべきでしょうか?
2010-04-17 土 19:22:50 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
とりあえず書いてみましょう。
2010-04-19 月 18:30:52 /URL /石田麦 /
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アドバイスどうもありがとうございました。
おかげさまで短編三つ、長編一つをどうにか書けました。バトルばっかでキャラクター同士の会話は欠片もありませんが。
2010-07-30 金 15:41:45 /URL /ルーク /
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>ルークさん
どうも。
大したアドバイスじゃないですが。
2010-07-31 土 22:23:34 /
URL /石田麦 /
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